免許の特徴・取得の条件
バイクに乗るための免許の中でも最も乗用できる車種の幅が広いのが「大型自動二輪免許」です。
自動二輪の免許制度はこれまで何度も改正されてきました。
参考>>運転免許証の歴史
免許制度が開始されたのは昭和8年からのことですが、昭和40年に自動二輪の免許制度は大きく改正され、原付き免許(50cc以下)とそれ以上という二種類という簡単なものになりました。
それが昭和47年からは小型自動二輪という区分ができ、昭和50年には400cc以上のバイクに乗るためにはさらにもう一段階難しい試験に合格しなければならないように改正がされています。
しかしこのときの400cc超の自動二輪に乗るための免許は「限定解除」と呼ばれ、「司法試験よりも難しい」とい揶揄されることもあるほど合格が難しい内容でした。
ところがその後自動車業界で海外からの自動車・バイクをより多く輸入するようにという外圧がかかったことにより、多くの人が大型バイクに乗れるように試験内容が大幅に緩和をされることとなりました。
平成8年からは現行の「大型自動二輪(400cc超)」「普通自動二輪(400cc以下)」「普通自動二輪小型限定(50cc~125cc)」に従来からの「原付(50cc以下)」を加えた4段階の免許制度となっています。
大型自動二輪免許は年齢18歳以上の人なら取得が可能であり、排気量の制限のないどのバイクにも乗ることができます。
取得の流れ・注意点
大型自動二輪免許にも2つの種類があり、MT車とAT限定車とから選ぶことができます。
全く制限なく全てのバイクに乗ることができるのはMT車の方で、現在では1000cc以上という軽自動車以上の普通乗用車にも匹敵するような大きな排気量のバイクにも乗ることができるようになります。
現在全く運転免許を取得していないという人が大型二輪を取得する場合には、まずは取得が可能な教習所に入校し、必要な教習を全て受けたのちに卒業検定で合格をし、さらに居住地のある免許センターなどで本試験を受けます。
必ず教習所に通わなければ取得ができないというわけではなく、いわゆる「一発受験」という方法で直接試験場で試験を受けるということも可能です。
しかしその場合にはかなり厳しく技能試験の内容が問われるため、相当運転技術に自信がない人にはおすすめができません。
一発受験は基本的には既に免許を取得したものの違反行為などによって免許資格を取り消された人のための救済措置であると思った方がよいでしょう。
教習所の場合には各技能教習ごとに補修を受けないといけなくなるということはあるものの、比較的合格は易しくなります。
お勧めの人物像
大型自動二輪免許がおすすめなのは、なんといってもバイクが好きで多くのバイクに乗りたいと思う人です。
長距離ツーリングをしてみたいという人にとっても、やはり大型バイクに乗ることができるかどうかでかなり快適さが違ってきます。
普段は小型や中型のバイクに乗っているという人も、旅行の時に現地で大型バイクをレンタルすることができればそれだけで旅の楽しさも違ってきます。
いきなり大型二輪を目指すということもできますが、ほとんどの人はまずは小型でバイクの感覚を掴んでから限定を解除するという形で少しずつ免許を上げていくという方法がとられます。
大型二輪はサイズが大きく重量もあるので小柄な人には不向きな印象がありますが、乗り方のコツさえ覚えればすぐに乗りこなすこともできますのであまり体格面は気にする必要はないといえます。